コンプライアンス Compliance

Basic Concept

基本的な考え方

 当社グループは、コンプライアンスを、ものづくりを通じて持続可能な社会の実現に貢献する上で重要な基盤であり、礎であると位置づけています。そして、法令順守に加え、社員行動指針や会社の規則、社会規範(マナー・モラル)を順守することが、ステークホルダーに対して社会的責任を果たし、信頼関係の構築に繋がる取り組みと捉え、従業員の意識向上および違反行為の未然防止に努めます。

Compliance promotion system

コンプライアンス推進体制

 最高責任者である社長のもと、推進責任者を企画管理本部法務部部長、責任指導者を各部門長、推進事務局を企画管理本部法務部とした全社体制となっています。また、コンプライアンスについては計画的に教育・啓発活動を実施し、法令違反、反社会的行為の発生の未然防止を図っています。

Whistleblowing system and Partner ComPLIANCE Reporting Desk

内部通報制度(コンプライアンスホットライン)・お取引先様コンプライアンス通報窓口

 当社および国内子会社の従業員が疑問に思った時に相談や内部通報を行うことができる仕組みとして、匿名でも通報可能なコンプライアンスホットラインを、中立性、公平性の観点から、外部の第三者機関が運営する窓口に設置しています。
 なお、内部通報があった場合、コンプライアンス推進責任者への報告および事実確認の調査を行い、これが確認された場合には、対象案件の是正を行うとともに、通報者よりフィードバックの要求がある場合は、対応状況の報告を行っています。また、重大な案件については取締役会に対し、適切な報告を行う体制となっています。
 海外においては、北米・中国・タイをはじめとした海外グループ会社に同様の制度が導入されています。その他、当社との取引にあたりコンプライアンス違反などの事実があった場合に、お取引先様から通報していただけるよう、当社のホームページ上に「お取引先様コンプライアンス通報窓口」を設置しています。これら窓口への通報に対して、適切に対処することで、問題の早期発見、是正につながる体制を構築しています。

当社グループコンプライアンスホットライン相談件数の推移(海外除く)

2022年度

2023年度

2024年度

通報件数

152件

163件

123件

お取引先様コンプライアンス通報窓口通報件数:0 件

Compliance Awareness Survey

コンプライアンス意識調査

 当社は毎年11月を「倫理強化月間」とし、ニッパツグループトップメッセージ発信、その他ポスター掲示などの施策を実施しています。その施策の中の一つとして、2021年度より、当社および国内グループ会社の従業員などを対象に「コンプライアンス意識調査」を実施しています。意識調査の結果は、経営陣への報告に加え、各グループ会社・各部門へフィードバックを行うとともに、コンプライアンス意識の浸透度合いなどを確認し、これら結果を踏まえ、次年度のコンプライアンス活動計画を策定しています。
(2024年度コンプライアンス意識調査回答者数:8,751人)

training

教育・理解浸透活動

 当社は、従業員に対する教育・啓発活動を継続的に実施しています。下表の研修のほか、毎月のコンプライアンス通信の発信や、毎年11 月を「倫理強化月間」とし、多言語でニッパツグループトップメッセージ発信、ポスター掲示を行うなど、周知を行っています。これらの取り組みによって、従業員一人ひとりの意識向上を図ります。

研修種別 研修内容
全グループ 全グループコンプライアンス研修
階層別 新入社員、キャリア入社、新任上級基幹職、新任基幹職、新任係長、新任主任、新任リードマン
公益通報対応業務従事者 公益通報対応における注意点など
独占禁止法研修 独占禁止法におけるアップデートなど
海外赴任前研修 コンプライアンスの重要性、リスクなど

 

Initiatives related to antitrust laws

独占禁止法に関する取り組み

 当社は2016年に独占禁止法に違反したとして公正取引委員会などの立ち入り検査を受けました。これを教訓として、グローバルで独占禁止法を順守していくため、営業部門の従業員を対象とした独占禁止法研修を毎年欠かさず実施しています。
 海外においても地域の活動に沿った内容で研修を実施しています。これらに加え、独占禁止法に関するeラーニングの実施、競合他社と接触する場合の事前の届出をグループ全体で実施・チェックをするとともに、eメール監査の実施により問題行為を未然にチェックできる体制を取っています。

Anti-harassment measures

ハラスメント対応

当社は、「ニッパツグループ人権方針」において、「いかなるハラスメントも容認しない」ことを定めています。研修、ガイドブックの配布、E ラーニングなどを実施することで、従業員の意識醸成、さらには安心・安全な会社、働きがいのある働きやすい職場づくりにつなげています。

パワーハラスメント防止のためのガイドブック

グループ全従業員へ配布しているガイドブック

Initiatives to prevent bribery and corruption

贈収賄・腐敗防止に関する取り組み

 当社グループでは、社員行動指針、コンプライアンス規程、贈収賄禁止規則のもと、贈収賄、腐敗行為、不適切な寄付行為などを禁止行為と定め、特に海外におけるリスクの高い地域を 中心に研修を実施しています。また、コンプライアンス通信においても、公務員への賄賂の禁止はもちろんのこと、民間企業同士であっても社会常識を超える過剰な接待や贈答を禁止す る旨の発信を行い、啓発を実施しています。
 また、当社グループの取り組み強化のため、2024年4月に「ニッパツグループ腐敗防止ポリシー」を改訂し、8月に「ニッパツグループ 接待・贈答等に関するガイドライン」を制定しました。本ガイドラインは「ニッパツグループ腐敗防止ポリシー」のもと、贈収賄に係る禁止行為を明確に示すとともに、従業員が公正かつ誠実な判断を下すための行動指針となること、および接待・贈答等のルール化、承認・記録等により違反行為を未然に防ぐことを目的としています。
(ガイドラインの構成)
1 ニッパツグループ 接待・贈答等に関するガイドラインについて
2 用語の定義
3 贈収賄、社会的儀礼の範囲を超えた接待・贈答の禁止
4 贈賄防止のための手続き、判断基準
5 贈収賄の罰則及び処分
6 会社への通報
7 定期的な研修や調査等の実施

security export control

安全保障輸出管理

 世界的な輸出管理規制強化の流れを受け、当社グループにおける安全保障輸出管理に関する法規制を順守するため、安全保障輸出管理規程、細則の策定を行うとともに、輸出管理統括部門の下、各生産本部に輸出管理部門を設置し、必要な研修を行っています。また、輸出取引については該非判定および取引審査を実施し、適切な輸出管理に向けた取り組みを行っています。