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製品情報

利用事例1

自動車用シートフレームの設計

自動車衝突時の乗員の安全確保は自動車にとって最も重要なニーズである。この中で、最終的に衝突から乗員を守る自動車用シートは乗員安全性のために重要な部品である。このシートの衝突時の挙動は、動的・大変形・材料非線形を含む複雑な問題である。本適用例では、シートフレームの構成部材が衝突応答に与える影響度を推定式・感度係数により定量的に求めた。また、これらの結果を用いてばらつきの評価やフレームの最小材料コストを目的とした最適化計算等を行った。

1) 実験計画法


Fig1

解析対象の設計要因は、フレームを構成する鉄製の4部材の板厚と降伏応力とした。したがって設計要因は、計8個となる。水準数は、特性を二次式で表すことが出来る3水準とした。直行表には自動的にL27が用いられる。なお、各要因がとる最大・最小値はFig1に示す値を設定した。


Fig2

また、C部とD部の部材は、経験及び溶接による二重構造となっていることから、特性値に対して相関関係があると予想されるため、C部とD部の板厚の交互作用が求められるように直行表に要因の割付を行った。


Fig3

設計要因の直行表への割付状態はFig3に示す。

2) 実験・解析


Fig4

衝撃解析には陽解法汎用有限要素法ソフトLS-DYNA3Dを使用した。解析モデルは、計算時間の短縮のためパイプ部を梁要素とした。Fig4に、解析モデルを示す。解析モデル中のおもりは、入力加速度による慣性力によりフレームへ付加を加えるために設定した。

(1)使用要素 パイプ部:はり要素
板部:シェル要素
おもり部:ソリッド要素
(2)拘束条件 フレーム取付点3個所をx軸まわり回転以外の全方向の変位、回転を拘束した。
(3)入力加速度 最大300m/sec^2,周期200msのsin波の半波を全拘束点に入力。
(4)入力加速度 移動硬化を考慮した弾塑性体を使用した。


Fig5

衝突現象を代表する特性値には、構造解析から求めたおもり部の最大変位dmaxを選択した。最大変位に対する分散分析結果をFig5に示す。


Fig6

この結果より、危険率を考慮し、影響度の低い要因に対してプーリングを行った。結果をFig6に示す。

3) 推定式

2)-(4)で得られた推定式を変数tA~tD、?A~?Dに置き換えると以下の式になる。


Fig7

Fig7に直行表に基づいて計算した最大変位の27個の構造解析結果と推定式による値の比較を示す。両者が、ほぼおなじ結果を出していることから、推定式は良い推定精度を持っていると判断出来る。

4) 感度解析


Fig8

推定式を各設計要因で偏微分して特性値に対する設計要因の定量的な影響度である感度をFig8に示す。

5) 最適化計算


Fig9

フレームの材料コストを最小にする最適化を行う。
最適化にあたり、制約条件としてフレームの最大変位を50mm以下、目的関数として材料コストの算出式に以下の式を設定した。


Fig10

この結果、最適値としてFig10に示す各要因の設定値を得ることが出来た。

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